自社ローン 優良店ランキングTOP > コラム一覧 > ロシア向け中古車不正輸出事件を徹底解説:小樽発“制裁回避スキーム”の全貌
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本政府はG7各国と歩調を合わせ対ロシア追加制裁を段階的に導入しました。その中核が一定価格以上の中古車輸出禁止です。2023年夏に発効した最新措置では車両本体価格600万円超(排気量2,000cc超やハイブリッド、EVを含む)の中古車が輸出規制対象に組み込まれました。高額車両は軍需転用や富裕層への資産移転に利用されるリスクが高いと判断されたためです。
北海道・小樽市の中古車輸出業者A社は、規制逃れを狙い実勢価格660万〜690万円のレクサスやランドクルーザーを570万〜590万円と税関申告。わずか10〜12%のディスカウントで“600万円ライン”を回避し、2023年9〜11月に計4回、小樽港からウラジオストクへ輸出しました。
具体的なスキームは以下の通りです。
結果的に合計約2,600万円相当が制裁網をすり抜け、ロシア側ディーラーに流れたと見られています。
小樽税関は今回の発覚を受け、北海道内の港湾5か所で中古車輸出コンテナの一斉検査を開始。輸出許可後でも虚偽申告が判明すれば行政罰・刑事罰の対象となります。今後は1台ごとの詳細見積書、オークション落札明細の添付が必須化される見通しです。
輸出事業者は以下3点を徹底する必要があります。
特に600万円前後の車両は検査対象になりやすく、数十万円単位の過少申告でも“制裁回避スキーム”と見なされるリスクが高まっています。
今回の事件は「机上の理論」と思われがちだった虚偽価格申告による制裁逃れが、実際に機能していたことを裏付けました。輸出規制は“ブラックリスト方式”から“価格ライン方式”へ移行しています。今後、税関調査の精度が上がれば、輸出ビジネスは透明性と証拠保全が死活的要素となるでしょう。
国内中古車市場でも、高額SUVや高年式レクサスのタマ不足が続き、価格高騰が顕著です。背後にはロシア・中東への“抜け穴輸出”があることを理解し、購入時は相場を複数サイトで比較するなど、冷静な情報収集をおすすめします。
輸出業者の方はもちろん、一般ユーザーの皆さまも「安すぎる高額車」を見たら、その裏にあるリスクを想像してみてください。
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