中古車販売店の倒産急増！代金トラブルを防ぐ5つのポイントと安全な購入方法

はじめに―“欲しい車が手に入らない”時代の落とし穴

中古車価格の高騰が続く一方で、販売店の倒産件数は2025年上半期だけで48件と過去10年で最悪水準へ。車を買う人も売る人も、“先払いリスク”にさらされています。

1. 中古車販売店の倒産が急増する背景

• コロナ禍の半導体不足→新車納期遅延→中古車ニーズ急増で仕入れ価格が高騰
• 高値仕入れの在庫が値下がりし始め“玉不足”と薄利で資金繰りが急悪化
• 資金ショートが起きると納車遅延・未入金が多発し、消費者被害が拡大

2. よくある代金トラブルと被害事例

①売却後に入金前倒産…車を引き渡した直後に店が破産。代金は未回収のまま。
②購入後に納車されず返金もない…福岡県で30名超が被害。総額1億円超とも。

3. 代金トラブルを避ける5つのチェックポイント

1. 販売店の信用情報を確認
   ・国税庁の法人番号公表サイトで決算公告をチェック
   ・SNSで「○○自動車　倒産」などエゴサーチ
2. 支払いはエスクローや分割決済を活用
   納車確認後に資金が移動するエスクローは先払いリスクを大幅軽減。
3. 契約書に『納車不能時の返金条項』を明記
   民法上の解除権や遅延損害金も具体的に。
4. 車両状態証明書・点検記録簿の有無
   書面がない車両は後々の修理リスク増。
5. 代金を一括前払いしない
   信用力に不安がある人は実績のある自社ローンで分散決済する手も。

自社ローンを賢く使うコツ―ルールの“裏側”も知っておく

自社ローンは信販会社を通さず販売店が独自審査で分割販売する仕組みなので、オートローンに落ちた人でも組みやすいメリットがあります。ただし以下の点を理解しておきましょう。

• 金利0％表示でも車両価格に金利相当分が上乗せされる（ルール2・3）。
• 支払回数が60回超などやたら長い場合は要注意。実は信販ローンを通されているケースも（ルール5）。
• 店ごとの審査基準はバラバラなので、複数店で比べると条件が良くなることも（ルール4）。

それでも、「分割だから一度に全額を失わない」という意味で、販売店倒産リスクを分散できるのは大きな利点です。

4. さいごに—安全な購入フロー例

1) 気になる車を見つけたら信用情報の確認→2) 車両状態を第三者機関で点検
3) 代金支払方法をエスクローor自社ローンで組む
4) 契約書に返金条項を入れる→5) 納車後に最終金を決済

このフローを守れば、販売店が倒産しても“泣き寝入りゼロ”に近づきます。

中古車市場は依然として魅力的ですが、リスクも複雑化しています。先払いの怖さを理解し、安全な決済スキームと確かな情報収集で、後悔のない一台を手に入れてください。