自社ローン 優良店ランキングTOP > コラム一覧 > 中国“ゼロマイル中古車”輸出の実態と規制強化の行方【水増し販売の裏側】
まず押さえておきたいのは、走行距離0kmなのに「中古車」として再登録されるという不思議な現象です。中国では新車を一度ナンバー登録した瞬間に法的には中古車とみなされます。その後ただちに抹消登録し、再び「中古車」として輸出手続きに回すことで、実質的な“ゼロマイル中古車”が誕生します。
2024年の中国中古車輸出台数43.6万台のうち、およそ9割がゼロマイルという統計もあり、新車市場と政府統計に大きなゆがみを生んでいます。
背景には地方政府の“成長率プレッシャー”があります。20を超える省・市が以下のような支援策を用意していることが確認されています。
これにより取引額が新車→中古車の二重計上となり、地方GDPや工業生産指数が一気に膨らみます。ディーラー側も“販売実績”が2倍になり、インセンティブ構造が出来上がるわけです。
もっとも、買い手側は手放しでは喜べません。急増したゼロマイル中古車は、しばしばダンピングと見なされ、各国で規制論議が進んでいます。
規制が実施されれば、中国メーカー→販路縮小、海外ディーラー→仕入コスト上昇、そして最終的には消費者の価格メリットも薄れるという三重苦が想定されます。
1. 輸入国の規制強化シナリオ
関税・台数枠・環境規制の三点セットで、輸出成長は急ブレーキ。地方税収・雇用にも影響が及び、中国国内のメーカー再編圧力が高まる。
2. 中国国内の統計見直しシナリオ
中央政府がGDPかさ上げ問題を是正する可能性も。登録制度を厳格化すれば、ゼロマイル中古車は新車市場に戻され、在庫過剰で値崩れが起こる恐れがある。
3. テック活用・トレーサビリティ強化シナリオ
ブロックチェーンやVIN追跡システムで履歴を透明化し、不正登録を防ぐ方向。メーカーはブランドイメージを守れるが、短期的にはコスト増。
ゼロマイル中古車は、地方政府の数字合わせとメーカーの販売競争が生み出した“統計マジック”とも言えます。規制が強化されれば市場全体が揺らぎかねません。利害が複雑に絡むだけに、国内外で透明性を高めるルールメイクが急務です。
—水増しされた数字の裏側を読み解くことで、次に起こる市場変動を先取りできるはずです。
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