中古車競売価格が連続最高値！輸出需要と供給不足が招く“高騰相場”の読み解き方

1. 中古車競売価格が2カ月連続で最高値を更新

業界最大手USSの統計によれば、2023年9月の平均落札価格は130万5千円と前年同月比5.7％アップ。円安によって“海外バイヤーが日本車を買いやすい環境”が続く一方、半導体不足で新車の納期は長期化し、国内ユーザーの“中古車シフト”も相場を押し上げています。

2. 価格高騰を生む3つの構造要因

1. 円安メリットを追う海外バイヤー
   1ドル＝150円水準が定着する中、現地通貨で見ると日本車はまだ割安。そのため輸出向けオークションはヒートアップ。
2. 新車納期の遅延
   半導体や物流の混乱で納車待ちは半年超えが普通。結果、下取り車が市場に出てこない。
3. 販売店の“自店販売優先”
   粗利確保のため、良質在庫を店頭に留める動きが強まり、オークション出品台数が目減り。

3. 高騰相場でも損しない中古車購入5つのチェックポイント

• 相場グラフで“ピーク感”を測る…過去24カ月推移を確認し、急角度の山の頂点では即断しない。
• 輸出人気車を避ける…ハイブリッドSUV・軽ターボは海外でもニーズ大。逆に国内専売のセダンやコンパクトHV前世代は狙い目。
• 高年式より“コンディション重視”…3〜5年落ちでも走行少なければ値差が大。保証内容と合わせ内外装をチェック。
• 修復歴とメンテ履歴の透明性…安さにつられて事故歴車を掴むと後々の整備費で逆転。
• 資金調達プランの多角化…通常ローン否決でも買える“自社ローン”を検討すると選択肢が広がる。

自社ローンって何が違う？

一般的なオートローンは信販会社が審査を行いますが、自社ローンは販売店が独自基準で審査。
・信用情報にキズがあっても通る可能性◎
・金利0％を謳う店舗も多い（ただし車両本体価格に利息相当を含めているのが通例）
・支払回数は24〜36回がスタンダード。60回以上OKと宣伝する会社は実質オートローンの可能性が高いので要注意。

4. 今後の市場見通しと買い時シナリオ

為替・金利・輸出台数の3指標に注目。
●円高に振れ始めるタイミング…輸出向け入札が落ち着き、相場が2〜3％下げる傾向。
●米欧利上げの停止局面…新興国需要が萎え、輸出台数も減る公算。
→2024年春〜初夏にかけ“調整局面”が訪れるシナリオが有力です。

ユーザーの戦略

• 乗換派…現行車のリセールピークを見逃さず早めに査定依頼し、相場下落前に売却。
• 初めての1台派…価格が緩むまで“仮押さえ”で在庫キープ。自社ローンなら頭金ゼロ×短期回数で固定支出を抑えつつ即乗り出しも可能。

販売店の在庫確保術

オークション価格が高値張り付きでも、下取り買取→店頭直販なら粗利確保可。固定ファン構築のためにも、“金利0円”自社ローンをフックに在庫回転率を高める動きが加速しそうです。

まとめ

輸出需要と新車供給不足という“ダブル要因”が中古車相場を押し上げています。
しかし、相場データを活用し輸出人気車を避けるなど戦略的な車種・資金選択を行えば“高値掴み”は回避可能。もし通常ローン審査に不安がある方は、自社ローンの仕組みとメリット・リスクを理解し、複数店舗で比較検討することでチャンスを広げられるでしょう。